さて、今回は書き方について、といっても、これを読んで書くのが上手くなるかどうかはわかりませんが、少なくとも失敗を減らせる、というくらいの、ごく初歩的な内容です。
Jack's Roomに来て始めて詩を書くような方とか、そういう初心者の方を対象にしているので、慣れた方には自分のスタイルと合わない方もいるかもしれませんが、別にこれが正解というわけでもないので、それはそれで良いでしょう。
さて、それで書き方について最初のお話はタイトルにもあるとおり「ゆっくり書きましょう」です。
詩を書くとき、まず最初に何をしますか?
いきなりJack's Roomの投稿画面を開いていませんか?
それはオススメできません。あの画面はJack's Roomに作品を投稿するための画面であって、プレビュー機能もついているとはいえ、ちょこちょこ直しながら全体を見通すのにも不向きですし、なにより、書きかけの作品を置いておくことができません。
すると、ちょっと納得のいかない作品でもその場で投稿してしまいがちになります。
これはよろしくないです。一度発表してしまった作品はJack's Roomでは手直しできませんし、作品発表の場というのは大体そういうものです。そういうところに納得できないままの作品を投稿してしまうのは本人にも悔いが残りますし、あなたの作品を読んでくれる人に対してもよくないでしょう。自分の作品には少なくとも自分自身は納得できるまでしっかり向き合った方が良いです。
私の場合は、ひとつの作品を書くのにだいたい3日~5日くらいの時間をかけます。直接作品に向かっているのは数時間程度ですが、例えば仕事中にでも、今書いている作品のことを思い出すことはあります。まだ投稿していない作品なら、その時気付いたことを作品に反映できるわけです。
例えば書籍などの場合、作者が使う時間もそうですがさらに編集者等入って校正など色々と時間をかけているわけです。個人で書く作品にしても、やはりある程度の時間はかけた方が書きやすいと思います。
私の場合だと、最初の一日はほとんど下書きです。書きたいことをどんどん書いていきます。ある程度書いたなと思ったら、不要な部分を消して、また必要と思われる部分が出てくれば付け足します。それを何度か繰り返して、その日はとりあえず置いておきます。
数日過ぎてから再度作品を前にして、さらに不要な部分を削ります。付け足すよりも削る方が多いです。作品の長さについては好みの問題ですが、作品全体が長くなってしまうと、書く側にとっても全体を見通す集中力が維持しにくくなるし、読む人にとっても同様なので、私はあまり長くしないようにします。
それから、誤字脱字がないかもきちんと確認して、英単語など使う場合はスペルが間違っていないことも確認しておきましょう。
また、私の場合この段階で音読します。朗読というほど大したものでなく、ただ呟いていくだけですが、音にしてみると不自然な部分をこれで直していきます。
この時点で作品を投稿するか、あるいは、まだ納得できなければ再度置いておきます。そのまま投稿しなくなった作品というのもけっこうありますが、それはそれで、後日書くヒントになったりもするので、投稿しなかった作品も作者にとって貴重な財産になります。
時間はある程度かかる方法ですが、このように時間をかけてゆっくりと作品に向き合うと、投稿するときにはある程度自分として納得できるものができあがります。書き上げただけでもけっこう満足感が得られると思います。
こうした書き方をするには、作品をメモ帳等で書いて保存しておくか、または紙のノート等に書いておくのが良いです。紙はちょっと直し辛い点はありますが、逆に慎重に書くことになるので出来上がってくる作品もまた違ってくるはずです。
それから、Jack's Roomが11年も続いて来たといっても未来永劫存続するわけではないので、いつかJack's Roomが消えてなくなった時のために、自分の書いた作品は手元に残しておくことをおすすめします。
私のやり方がベストというわけではないですし、短時間でできあがってしまう作品も時にはあります。しかし、今までいつも短時間で作品を書き上げていた人には、ぜひ一度こういった「ゆっくり書く方法」を試してみて欲しいと思います。
書くことの楽しみが、きっと広がってくると思います。
それでは、今回はこのくらいで、Jackでした。
// Jack
詩の書き方で共感した事が多々ありました。特に『付け足すよりも削る方が多い』。これは確かに多いと思います。自分もよく「これどーしたら読み易くなるんだろ…。収拾つかんぞこれ…。」等と悪戦苦闘しながら削ってます^^;。
でも正直音読は意識してませんでした。Jackさんの詩を読むとリズムが良いのは、音読を意識していたからなのか…。勉強になります。
うん、削る作業ってのは大事ですよね。下手にインパクトの弱いディテール書くより、短く言い切ってしまった方がいい場合もあるしね。
音は、小声でぼそぼそっと読むだけでも引っかかる部分とかよくわかるし、読んでみるのはオススメですよー、ぜひお試しあれ