今日は月曜日の定期更新をお休みする代わりに、番外編として、近所をお出かけしていたら出会ったふしぎ体験レポートをお送りします。暑いし、そういうのちょうどいいでしょ?
それではちょっと普段と違う世界へ・・・旅立ってみよう
PM15:00
駅から電車に乗る・・・が、今日は暑い、暑い上に湿気が強いので出発直後から意識が朦朧としている。今にして思えば、このとき感じていたのはただの暑気ではなく、ただならぬ妖気だったのかもしれない。
PM16:00くらい
近所の駅で下車して適当に買い物、途中で同行者(彼女)が百円ショップへ寄ってくれというのでついて行く、百円ショップってなんかヘンなものとか眺めてるだけで楽しいですよね。
あら、なんかおもちゃまであるじゃないですか、この戦艦のおもちゃなんか面白いなあ・・・
あ、あれ?
ねえ、この戦艦なんかヘンじゃないか?
海上なのに、なんでこんな、陸上の迷彩色に塗られてるんだろう?・・・いや、確か零戦とか、緑色はしてたと思うけど・・・これは・・・なんか、サバイバルゲームやってる兄ちゃん達が着てそうな迷彩・・・つまり陸上の迷彩塗装なんじゃないだろうか・・・軍艦の迷彩はグレーとか薄い青くらいな色がほとんどのような・・・アマゾン川とか、密林の中を進む戦艦ならこれでいいのかもしれない。
PM 16:30
ヘンだなぁ・・・どうしてあんなものが見えてしまったのか、暑さで疲れているんじゃないだろうか・・・
彼女の買い物が終わったようなので、どこか涼しいところで一休みしたい旨を伝える。伝えるが、彼女はそれを了承し、心配そうな顔で私を覗き込む。内心では激しく動揺してはいるが、彼女に心配かけてもまずい。ここはひとつ、ちょっと元気な自分を見せなくては・・・
・・・そうだ、たまにはカラオケとか行きましょうよ。
そういえばこの彼女と二人でカラオケなんて行ったことがなかった、元気に歌ってみせれば安心させられそうだし、室内だから涼しいだろうし、生ビールでも飲んで涼めば私もだいぶ正気に戻るかもしれない。
そう思いながら駅前を歩くとカラオケ屋が早速見つかったので階段を意気揚々と上がるとそこには・・・
何だお前達は!?
おかしい・・・私が登ったのはカラオケ屋の階段であって、天国への階段とかじゃないはずだ・・・だが目の前にいるこいつらはなんだ・・・とりあえず、まともな世界の住人ではないことだけは確かだろう。
違う世界への階段を登りかけて凍りついた私を後ろから彼女が「もうちょっと普通のところに行きましょう」と連れ戻す。危ない、連れ戻してくれる彼女がいなかったら私はここではない世界へ旅立ってしまっていたかもしれない。
PM17:00
いかん・・・どうしてしまったんだ私は。
奇妙なまだら模様の戦艦が見えたり、うさぎの化け物集団が見えたり、そんな非常識なモノこの世界に存在するはずがないのにそれが見えてしまうということは、私は既に正気を失いつつあるんじゃないだろうか!?
これ以上異世界に遭遇しないうちに家に帰っておとなしくしていよう。私は彼女に具合が悪いので帰りたい旨を告げ、駅へ向けて歩き出した。
・・・が、その前にちょっとトイレに寄りたくなったので、通りがけのスーパーへ寄って、トイレを借りることにした。
まさかそんなところにまで私を待ち構えている者がいるなんて思ってもみなかったからである。トイレを借りようとフロアの隅の廊下を歩くと、正面のドアにはこんな言葉が刻まれていた。
アラタメロ
その途端、私の頭の中に「アラタメロ」という声が声高に響き始めた
アラタメロ、アラタメロ、アラタメロ、アラタメロ、アラタメロ、アラタメロ・・・
私は咄嗟にはその言葉の意味が解らず、ただ音だけを口の中で反芻し続けた。アラタメロ・・・もしや、悔い改めろという意味だろうか!?
そんな!一体私が何をしたというのか!?私は何もしていない、ただお前達が頼んでもいないのに私の目の前に現れるだけではないか!なんで私が悔い改めなければならないんだ!
驚きのあまり我を失い全身から力が抜けた私はその場にへなへなと倒れこんだ。視界が真っ暗になって意識が急速に失われていく、頭の中には「アラタメロ」の大合唱が響き渡って・・・
PM17:15
心配そうな表情で見つめる彼女に揺られて目が覚める。トイレの前の廊下で意識を失って倒れていたらしい。時計を見るところわずか数分のことだが、最初から具合の悪そうだった私を心配していた彼女が気になって見に来てくれたのだという。店員や他の客に見つかったら騒ぎになったかもしれない。
見ると、目の前のドアは何の変哲もないただのドアに変わっていた、あれは一体・・・なんだったのだろう?
PM18:00
電車に乗って帰ってくる。具合が悪いので彼女の部屋のベッドに寝かせてもらっている。夏バテだろうか・・・今年の夏バテはまだらの戦艦やうさぎの化け物が見えた挙句、不摂生を悔い改めるよう迫られるのだろうか?
再び意識が朦朧としてくる。さすがに疲れたのだろう。ゆっくり眠って、体力が回復すればあんなおかしなものは見えないに違いない。奴等だって、体力が落ちて抵抗力の弱った私を引き込みに来たに違いないのだから。私はそう考えることにして、迫る眠気に身を委ねることにした
あなたも連休だからって夜更かししてませんか?
あまり不摂生な生活をしていると・・・あなたの後ろにも、ほら・・・!?
※当たり前ですがこの物語はフィクションです。本文中に固有名詞も団体も別に登場していませんが、登場するいかなるものも現実のそれとはなんら関係はありません。
帰りさ、志木の下りホーム階段下にいた?
ボクはトイレに急いでいたので、声はかけなかったけど、、、「良く似ているなぁ」
とは思った。。。
それとも、オレも不思議体験しちゃったのかな…
お元気そうで何よりっす(笑)
あたしこのうさぎ見たことあるよ・・・
なんか、一日にあんなにビジュアル的に強烈なものに出会ってしまったので、ついこんなストーリーにまとめてみました(笑)