Jack's Roomがオープンしてからは実に25年も過ぎて、最初は高校生だった僕もすっかり中年になった。
もうここに来る人は誰もいないと思う。それで構わない。
18年続いたあのサイトの中で、子供が大人になっていく姿を沢山見守ったりもした。
幾人かはその後も書き続けていると聞いている。
サイトのシステム開発も全て独力で、後の仕事に役に立ったりもした。
1万を超えた作品。18年で1500人近い投稿者たち。
枠組みを作ったのは僕だったけれど、そこに魂を与えてくれた方々
それら全てが集まった、世界の片隅の小さな、忘れられた叙事詩となったのでしょう。
もう、忘れられていい。その方が健全だと思うけど、世界のどこかで、あの日を思い出す方がいるなら嬉しく思う。
小さな僕にできた、いちばん大きなこと。それがJack's Roomでした。
旅人よ、ラケダイモンに行きて伝えよ
小さな僕らの、ささやかな日々を
なお、皆様の活躍を現代詩人会の(かつての)会長の方に紹介する機会なんかもありました。
「一緒に頑張っていこう」って握手して別れましたが、確信した。現代詩人会なんて権威はどうでもいいけど、長年の経験者との対話の中でね。
みんなは詩人の真似事をしたのではなく、本当の詩人だったのです。
それを知った時に、僕自身は救われました。
この文章を読む人は誰もいませんが、皆様ひとりひとりが詩人であったこと、その記憶は変わらない。
ここには、本当に詩人が集っていた。
その記憶を、ここに記録として残しておきます。